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ひみつジャナイ基地とは

『日比野克彦×道後温泉 道後アート2019・2020「ひみつジャナイ基地プロジェクト」』では、東京藝術大学美術学部長の日比野克彦氏を監修・アーティストに迎え、2019年5月30日から6つのアートプロジェクトを展開しています。
その一つ、「ひみつジャナイ基地(交流拠点)をつくる。」では、「道後アート2019・2020」の情報発信や、様々な人が集い交流拠点として楽しむことができる場をつくるため、設計コンペを実施し(提案者は29歳以下、全国から32件の応募)、審査委員⻑の日比野克彦氏をはじめ、建築家や地元関係者らが採用したアイデアをもとに制作されたアート作品です。

  • 施設名 : ひみつジャナイ基地
  • 開館時間 : 11時から17時
  • 休館日 : 火曜日及び水曜日(臨時休業する場合あり)
  • 住所 : 愛媛県松山市道後湯月町2-41(上人坂)Google MAP

「ひみつジャナイ基地」で出来ること

道後のアート事業の拠点として、どなたでも訪れることができる「道後アート2019・2020」のインフォメーション施設です。アート作品を中心とした道後エリアの観光案内や、無料で体験できる「ひみつジャナイカード」の制作ワークショップやギャラリー展示やマルシェも開催します。
また、イベントの日以外であれば、ギャラリー・講演会・ワークショップなどに利用できるオープンスペースとして無料で一般の方にお貸し出ししています。

施設概要

ひみつジャナイ基地 全体図

施設概要

【 設計コンセプト 】

「ひみつジャナイ基地」は周囲の自然環境と調和した曲面を描く屋根が特徴であり、道後・上人坂エリアに古くから拠点として点在する神社仏閣の、優美な曲面屋根をモチーフとしてデザインされています。
曲面屋根を支える構造は、中央の大黒柱と周囲を取り巻く柱、それらを繋ぐ梁によって形成され、その様子は一遍の名のごとく「一にして遍(あまね)く」を体現しており、一遍上人出生の地である、宝厳寺のお膝元にふさわしい構えとなっています。
また、東屋のような形式をとることで、周囲の建具を取り外すと内部空間は周辺環境と一体化し、広がりを感じさせるとともに、訪れた人を自然と迎え入れることができる大らかなつくりとなっています。

  • 提案者 : 松本 樹(愛知県:愛知工業大学大学院)
  • 構造 : 木造平屋建て
  • 竣工 : 2020年5月
  • 床面積 : 47.75㎡

【 建築設計者による施設紹介 】

メッセージ動画

【 提案者からのメッセージ動画 】

【 審査員からのメッセージ動画 】

  • 日比野克彦氏

  • 藤村 龍至氏

  • 石川 智子氏

設計コンペ 提案概要

設計コンペ 提案概要

「上人坂の編集者として」

四国は松山、道後温泉界隈に点在する神社仏閣。
その一つに、時宗開祖である一遍上人が生まれ過ごした寺院、宝厳寺がある。道後温泉本館から東へ、山裾に鎮座する宝厳寺へと向かう道中は「上人坂」と呼ばれ、門前町としての歴史から始まり、夏目漱石名著「坊っちゃん」では花街として描かれ、通称ネオン坂とも呼ばれた場所である。現在ではそれらのコンテクストが混ざり薄れる中、社会状況に伴う空き家の点在も起因し、混沌とした街並みを形成している。

本計画案が据えらるのは、その上人坂を登り切った先にある、アールの効いたエッジである。わずか50坪程の土地であるが、向かいとなる宝厳寺から見下ろす風景を決定付ける立地条件を持つ。無論、そこから映るのは歴史的コンテクストのみならず、山裾ゆえ両脇に広がる山々、坂上という立地条件から望む遠景が効いた、デプスを持った風景である。

このような条件下において、本道後アートプロジェクトが担う役割は、歴史・風景・社会状況という重層するコンテクストを纏う「上人坂の再編」である。薄れゆく歴史への応答、連なる風景への責任、地域社会への鼓舞、それらを一にして遍き、土地の真価をアートとしてのスケールを超越した「建築」によって示すこと、地域再編へ向けた多様な活動を内包する「多義的な拠点」を生み出す事が課せられた使命であった。

「一にして遍く思想とその姿」

本提案を創造する手掛かりとして、上人坂を含む道後地域界隈に歴史的拠点として点在する神社仏閣を参照した。既にこの地において、数百年に渡り小規模分散拠点として根を下ろしてきたそれらをメタファーとする事は至極必然な判断であった。取り分け着目したのが、破風や緩やかな勾配により形成される、神社仏閣特有の優美な曲面屋根である。

その形状を決定するのは、上人坂の歴史・風景というコンテクストである。アールの効いたエッジと屋根の外形線の近似、かつての花街としての歴史を匂わせる妖艶なフォルム、周囲の山々に近似するフォルムを近景として添えることで完成する風景という様に、描かれる曲線は私の意思のみならず、歴史・風景との合意形成のもとにある。そのようにして描かれる線は、違わず美しいものである。

本計画案を建築として成立させるのは、大黒柱を主体とした構造形式である。直径 7,800mm の円形平面に対し、偏心した重心に大黒柱が配され、周囲を巡る高さの異なる柱から登り梁が集約されることで、木造による優美な曲線をもった三次曲面屋根が浮かび上がる。曲面を描く渦の中心となる大黒柱は強い求心性を宿し、人々を引き寄せ、多様な活動を内包する場を生み出す。混沌と重層するコンテクストに対し、一にして遍く思想を貫くことで立ち現れる建築の姿が、その思想と近似する佇まいを持つ事は必然と言えるだろう。

設計コンペ 公開審査から竣工までの道程

START 設計コンペ 公開審査/2019年10月14日(月)宝厳寺本堂にて

  • 伊予匠ノ会 施工チームと

  • 最終4組と審査員の方々

  • 地元関係者の方々へお披露目と挨拶

実施設計・打合せ/2019年10月15日(火)〜 2020年1月11日(土)

  • 審査員である藤村さん、構造を担当して頂く藤尾さんと

  • スカイプにて職人の方々と打合せ

  • 数々の検討模型

  • 大黒柱の選定

  • ランベックスにて1/1図面の打合せ

  • イベントに向けた打合せ

  • 情に棹させば流され

地鎮式 / 2020年1月12日(日)

  • 関係者の方々と

基礎工事 / 2020年1月13日(月)〜

上棟/2020年2月19日(水)

  • 上棟後、職人の方々と

  • 300φの大黒柱

屋根工事 / 2020年2月〜

  • 滑らかな仕上がりの野地板

  • 扁平な母屋を地道に取り付け

  • 屋根のフォルムが浮かび上がる

  • 手作業による銅板加工

  • 唐草の銅板張り

  • 棟押えは銅板製

  • アスファルトシングル葺き

  • アスファルトルーフィング敷き

造作工事 / 2020年4月〜

  • 半円状のカウンター工事

  • 部材を一枚ずつ調整していく

外構工事 / 2020年5月〜

  • 外壁仕上げの羽目板張り

  • スロープの打設

  • 棟押えは銅板製

  • 配管工事

  • 配管工事

  • アスファルトルーフィング敷き

finish! 2020年5月15日(金)